|
---|
「ドロンジョ様、これから何処へ?」 「悪名だけを、ここに残して移民よ。また、どこかで逢いましょう。」 トンズラとボヤッキーは泣いていた。 「泣かないで。わたしたちらしく、笑って月明かりの下でダンスでもしましょう。」 「バック・ミュージックは?」 「シン・リジィ の悪名がいいわ。」 「フィル・ライノット、好きですねえ〜。」 「常にレス・ポールのツイン・リードにこだわった、リーダーのフィル・ライノットは、没後した現在でも今なお、絶大な支持を得ているわ。ロック・ミュージックのカリスマだわ。」 「彼のベースギターには、不思議なドライブ感がありますからねえ。」 「作詞・作曲もやってるのよ、まったく凄い人間だわ。」 「ブライアン・ダウニーのドラムが、かっこいいですね〜〜。」 「まるでドラムが歌っているようだわ。ゼップのジョン・ボーナムとは大違いだわ。」 「そうですね。」 「エリック・ベルとゲイリー・ムーアのツインリード・ギターも、かっこいいわ。」 「でもやっぱり、メインは、かすれた声の、フィル・リノットのヴォーカルですな。」 「そうなのよ〜〜。あの声、しびれちゃうのよね〜〜。分かっているじゃない!」 「彼らのリズム感は、実に軽快で、たまりませんな〜〜。」 「そうなのよ、彼らの基本は、ノリのいいリズムと、ぞくぞくする戦慄感と、その背後にある哀愁のあるメロディなのよね〜〜。」 「さすが、理系女のドロンジョ様、分析が的確ですな〜〜。」 「そうかい?」 「これからは、ドロンジョ様の言葉を胸に刻んで、強く生きていきます!」 「どんな言葉だったっけ?」 「人は、他人の不幸を平気で見ていられるほどに強い!」 「わたし、そんなこと言ったっけ?」 「言いました、心に強く残っています。」 |
google
辞書
amazon 楽天 Yahoo! |
マッチ売りの妖精 山崎ハコ・望郷 ♪ |
|
六角オセロのシュールリアリズム あんた、頭が固すぎるよ! 高野山・人間村 絵:11さん |
---|